マイナ保険証“本格移行”…でも利用率は4割未満 医療機関の7割がトラブル経験 なぜ必要なの?トラブルへの対応策は? 制度設計に携わる大学教授が気になるギモンに回答【きょうの深掘り】
Автор: ABCテレビニュース
Загружено: 2025-12-03
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全国民の健康保険証が12月1日で期限切れとなりました。今後、病院を受診する際にマイナ保険証の提示が原則として必要となりますが、10月末時点で利用率は37.1%にとどまり、医療機関でのトラブルも確認されています。マイナ保険証の問題点について、マイナンバーカードの制度設計にも携わっている立命館大学の上原哲太郎教授と“深掘り”します。
■従来の健康保険証が“期限切れ”に 来年3月まで特例措置も
12月1日、従来の健康保険証が期限切れとなり、2日からはマイナンバーカードに保険証をひも付けたマイナ保険証を使う仕組みに本格移行しました。
一方、期限切れに気付かず従来の保険証を持って受診しようとする人を想定し、来年3月までは従来の保険証を利用することができます。
ただ10月末時点で、マイナンバーカードに保険証をひも付けた人が全人口の70.1%で、利用率は37.1%にとどまっています。
ーーQ.利用率の数字を見てどう感じますか?
上原教授:
マイナンバーカードの所有率は8割を超えていて、所有率に対して多くの方が登録してくださったイメージを持っていますが、使わない方は病院で機械を触ることを煩雑に感じるのだと思います。
■マイナ保険証がない人は「資格確認書」が代わりになる
マイナ保険証がない人にとっては「資格確認書」が保険証代わりとなります。11月中旬に郵送されていて、有効期限は最長5年(保険組合によって異なる)です。
ーーQ.有効期限が切れた後は、今後も更新し続けることができる?
上原教授:
国としては延長したくないんですが、なかなかそうはいかないとみています。
■医療機関ではトラブルも…一緒にあると安心なものは
一方、医療機関ではマイナ保険証によるトラブルも確認されています。
全国保険医団体連合会の調査によると、資格確認でのトラブルについて69.8%の医療機関が「あった」と回答したといいます。
トラブルの内容で多かったのは「氏名の一部が●(黒丸)で出てしまった」「接続不良・認証エラー」「資格情報が無効と表示された」というものです。その場で資格を確認できず、いったん10割負担をお願いしたケースが19.6%に上ったということです。
トラブル発生時はマイナンバーカードとマイナポータルの画面を合わせて提示するか、「資格情報のお知らせ」を提示することで所定の負担割合で受診できます。
今後こうしたトラブルは減っていくのでしょうか。
上原教授:
最初は様々なトラブルが起きました。特に氏名の一部が黒丸になるのは、情報システムを作る上で漢字のいろんなバリエーションをコンピュータで処理できないことが原因で、いま一生懸命に潰しているんですが、間に合ってないということが一つです。
接続不良は特にアクセスが集中したときに起こっているんですが、これはだんだん解決していくと思います。あとは何といっても現場の慣れです。「資格確認ができないトラブルが起きたときには、こうしてください」というのが現場に伝えられてはいるんですが、周知されていないので、対処法がわからず、とりあえず10割払ってくださいといった話もあったのではと思います。
■マイナ保険証ってなぜ必要なの?他人へのなりすましは難しくなる
そもそもマイナ保険証がなぜ必要なのでしょうか。
上原教授によると、これまでの保険証には顔写真がなく、容易に他人になりすますことが可能でした。実際、兄弟での貸し借りや、保険料を払っていない人が使うケースなどがあったことから、そうした悪用を減らすことができるということです。
上原教授:
保険証を公的証明のように使ってる人もいましたが、実際は特に兄弟間の貸し借りがあって、片方が働いていて片方が休職中だと「ちょっと貸してくれ」ということが起こったりしました。こういうことを防ぐのが一つ大きな目的です。
■マイナ保険証はスマホに紐付けることも可能だが、カードリーダーは行き渡らず
マイナンバーカードに保険証の機能を紐づけていなかった場合、医療機関や薬局のカードリーダーを使い、その場で登録することができます。
専用サイト「マイナポータル」でも保険証の機能を紐づけているか確認することができます。市区町村の窓口やセブン銀行のATMでも確認や紐づけができるようになっています。
さらに、スマホをマイナ保険証と紐づけることもできます。健康保険証の利用登録がされたマイナカードをスマホに追加すると、カードがなくても保険証として使えます。ただ、上原教授によるとスマホを読み取るカードリーダーが施設に行き渡っていないという問題があります。
上原教授:
これも徐々に広がっていくとは思います。スマホにマイナカードを紐づけることは、Androidでは2年ほど前に始まっていますが、iPhoneは今年ようやく始まったところです。それで少し時間がかかりました。
■マイナ保険証を作るメリットは?高額療養費の支払い手続きが簡単に
厚労省は、マイナ保険証を作ると以下のようなメリットがあるとしています。
①過去の薬や健診などの情報を医師・薬剤師に共有できる。(共有したくない場合は共有しないという選択肢も)
②救急隊が病歴などを閲覧し、病院の選定に活用できる。
③高額療養費の限度額を超える支払いが手続きなしで免除される。(従来は一度全額支払った後に、支給申請書を提出する必要があった)
ーーQ.マイナ保険証は今後より便利になるのでしょうか?
上原教授:
マイナンバーという制度自体が、国が税金を取ったり、保険料を給付したりすることの出入りを整理するために始まったので、それに関わるところは統合されていくと思います。特に給付では紐づけが進むと思います。
■「失くしたら情報が漏れる?」「国に情報管理される?」マイナカードをめぐり不安の声も
マイナンバーは、住民票を持つ日本国内の全住民に割り振られた12桁の番号で、マイナンバーカードは2016年から交付が始まりました。コンビニで住民票の写しや印鑑証明などの発行ができるほか、オンラインで妊娠時の届け出や子ども医療証の交付もできます。マイナンバーカードをめぐっては、失くしたときの情報漏れについて不安の声も聞かれますが、実際どうなのでしょうか。
上原教授:
カードの中には表に書いてある住所・氏名・生年月日と顔写真以上の情報は入っていません。落としたからといって、何か情報が読めるわけではありません。情報は全部クラウド側にあると思っていただいて、それを開ける鍵みたいなものです。大事なのはカードに暗証番号を書いたりしないことです。
また「国に情報管理されているのでは」という声も聞かれますが、これに関してはいかがでしょうか。
上原教授:
マイナンバー制度ができたからといって国が新たに情報を取るようになったわけではありません。今まで国の手続きの中で、役所が違うとこの人とこの人は本当に同じ人なのかがなかなかわからなかった問題を解決するために作ったと考えていただければと思います。
そして、マイナンバーカードについて「そもそも作った方がいいのか」という疑問の声も聞かれます。
上原教授:
できれば皆さんに作っていただきたいです。今後、少子化で役所に人を十分配置できなくなり、行政サービスが低下してしまうことが懸念されます。オンラインで仕事をすることで効率化したいというのが一番の目的なので、ぜひご協力をいただきたいです。
(「newsおかえり」2025年12月2日放送分より)
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