【和訳】AURORA, Wardruna - Helvegen オーロラ、ワードルナ - ヘルヴェーゲン(冥府への道)
Автор: 和訳チャンネル
Загружено: 2026-01-16
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「Helvegen」はノルウェーのグループWardrunaによる楽曲である。AURORAはアルバムの録音には参加していないが、過去に数回ライブで共演した。どちらもノルウェー西部出身である。
「Helvegen」は、死にゆく人のために歌う葬送歌である。昔の北欧(古代ギリシャにも似た儀礼がある)では、家族が枕元で歌い、死者が旅の途中でもその歌を聞けると信じて、孤独にならないように支えた。この曲はその“付き添いの歌”である。Wardrunaのエイナルは、自分の最期にふさわしい葬送歌が見つからなかったためこの曲を書き、過去の美化や歴史の授業ではなく「今の私たち」のための歌だと言っている。内容は「死ぬとき誰がそばにいるのか」「どう生き、何を残すのか」という問いで、富や権力ではなく、愛や寄り添い、そして生きた証(記憶に残る行い)が大切だと伝える。
歌には二つの声がある。
旅人:死にゆく人。冷たい道へ踏み出し、「最後の旅のとき、誰が一緒にいてくれるのか?」と問う。
伴走者:生者。「歌と共にあなたについていく。あなたは一人ではない」と約束し、儀式のように「進め、門はもうすぐだ」と導く。
北欧神話では生と死の間に境界があり、Gjallarbrú(ギャッラルブルー)はその境界の川Gjöll(ギョル)にかかる橋で、死者がHelへ入るために渡る。名前は「轟く」という意味で、荒々しい川の音をイメージさせる。この橋は、ヘルモーズがヘルへ向かう神話の物語にも登場する。
【ヘルへの道】
「Vegen」は「道」という意味(ニーノシュク寄りの言い方)。辞書では「veg(道)」で、古ノルド語に由来する。Hel+Vegenで、「死者の国(ヘル)へ続く道」という意味になる。
【ヘル(Hel)】
Helは北欧神話で、死者の世界の名前であり、その世界を治める女神の名前でもある。
“Hell” と “Hel” は同じゲルマン語源だが、キリスト教の「罪人を炎で罰する地獄」とは別で意味は違う。
北欧神話のヘルは、冷たく暗い死者の世界で、夢や希望がない場所である。そこには病気や老衰で亡くなった人などが行き、ただ“存在する”ようにさまよっている。『散文エッダ』では、女神ヘルはニフルヘイムに送られ、病死・老衰死した人々の行き先を治める力を与えられた。ヘルは死者を生きている世界へ連れ戻せる力を持つ唯一の存在である。
また、多くの死者が向かう場所としてのヘルは、北の荒れ地の奥にあると考えられてきた。「フィンランドの首都ヘルシンキは、キリスト教徒が異教の地として“地獄(Hell)”と名づけた」という説さえある。
【冷たい道】
死に近づくと、体の熱も気持ちの温かさも薄れていく。生きている世界の「温もり」から離れていく。
静かで、知らない場所へ向かっていく不安と孤独が出てくる。だからこそ「歌」が大事になる。歌は、愛や付き添いであり、道しるべになる。
【生まれ変わりへの道】
Helvegenは、死へ向かう途中で少しずつ何かを理解していく“道”でもある。そこは世界の始まりに近い冷たい場所で、死は罰ではなく生と死の境界を越えて別の世界へ進むことである。体の苦しみや執着から解放され、最後に「手放す」。さらに、オーディンが片目を犠牲にして知恵を得た神話と重なり、「痛みや犠牲を越えた先で初めて見えるものがある」という意味も含んでいる。
【代価を払って得る苦い知恵】
北欧神話では、世界樹ユグドラシルの根元の泉に「世界の真実や知恵」があるが、それはタダでは手に入らない。オーディンは知恵を得るために片目を差し出した。歌詞の「どこにお前が眼を隠したか知っている」は、「何かを失って初めて得られる知恵」をわかっている、という意味になる。人も死ぬときは、体だけでなく持ち物や執着も手放し、その先で人生の真実が見えてくるかもしれないが、それは痛みを伴う“苦い知恵”である。だから語り手は、その秘密を知る者として「この歌でお前を導く」と語っている。
【戦場への道】
別のグループKalandraもこの曲をカバーしているが、こちらは「亡くなった人を静かにしのぶ」雰囲気が強い。
• Kalandra - 'Helvegen' (Official Audio)
一方、Wardrunaの原曲は、戦いの前に気持ちを奮い立たせる“戦歌”でもある。ヴァイキングの世界では、死は「悪いこと」ではなかった。勇敢に戦い名誉ある戦死をした者は、ヴァルキュリアに選ばれ、神々の館ヴァルハラへ行ける。死者は古い神々と共同体が生み出す大きな力の中心へ引き上げられていく。
ヴァルキュリア:戦場で死者を選び、英雄をヴァルハラへ運ぶとされる戦乙女。死と名誉に関わる、超自然的な“選ぶ者”。
ステージ上でAURORAは、MV「Queendom」の時と同じ白いトップスを着ているが、その白さがヴァルキュリアを想起させる。
【カラス】
「死はいつ来るかわからない。でもカラスは、あなたが倒れる瞬間を知っている」
突然の死でも“見届けられ、記憶される”。
二つのイメージ
神話:オーディンの2羽のカラス(思考と記憶)が世界を見て回る=見守りと記憶の象徴
現実:死に集まる鳥=死の気配の象徴。
ステージ演出ではAURORAが「白いカラス(導き手)」を表すという解釈もあり、もう一人の歌い手Lindy-Fay Hellaが黒い衣装で対比を作る。なおエイナルの名Kvitrafnは「白いカラス」という意味である。
【Havamal】
「牛は死ぬ…」という終盤の朗唱は、古ノルド語詩『Hávamál(ハーヴァマール)』76〜77節の引用で、詩のエッダとして伝わっている。オーディン(全父=Allföðr)の言葉だとされ、氏族社会の価値観を背景に持つ。「すべての神々の父」の名は口にして呼び出すことは危険だと考えられ、実名を避けて言及できるように、彼は多くの別名で呼ばれてきた。「av Valfaders pant」のValfather(Valföðr)はオーディンの異名で「戦死者の父」を意味する。
『Hávamál』は「人生の実用的な知恵」を教える詩で、どう振る舞い、どう話し、どう信頼され、どう尊厳を保って生きるかを説く。特に「言葉を守れ(誓いを守れ)」は、小さな共同体では信頼が生存に直結するため重要だった。だからこそ、神がこのような言葉を語る必要があった。現代では、名前も人生の物語も一世代か二世代で消えてしまうが、古代は現代よりも名誉と尊厳の感覚が強かった。スカンジナビアには今も、stevやサーミのjoikのように「名(記憶)を歌う」伝統が残っており、行いが何世紀も語り継がれた。
富(家畜=財産)も人も必ず死ぬが、名や評判は言葉と記憶に残りうる。
ルーンと言葉の連想として、家畜=富という発想はᚠFehu(フェフー)に結びつき、英語fee(料金)も「財産→支払い」という古いゲルマン的発想とつながる。
【現代の忘却】
「誰が私に歌ってくれる?」という問いは、現代の忘却への不安、失われた自然観や伝統への郷愁も指している。
枯れていく根(古い人間のあり方)への喪失感:富を讃えるのではなく、「一人の人間としての善行」が残ることが大事だ、と言っている。「言葉=誓い」。約束を守ることが信頼につながり、小さな共同体では生きるために必要だった。
Wardrunaは古い北欧の音・伝統を、現代の音作りに織り込む。歴史的楽器だけでなく、木・石・骨・水・火など“自然の音”も使う。
これは「人間は自然と切り離されていない」というアニミズム的な世界観であり、「古い霊性や文化の根を取り戻せ」という呼びかけである。
だからWardrunaの音楽が与える感覚は原始的で超越的で、「魂の芯」に触れるように感じられる。
行ったことのない場所にホームシックになるような感覚や、祖先の記憶が体の奥で目覚める感じがする、という人もいる。
【注釈】
「古い歌を探し、歌を送った」=ポップソングではなく、祖先の詠唱のような“導くための歌”を見つけて捧げた。
「私を死の眠りへ運び入れてくれる?」=死ぬのは怖い。だから“歌”が腕や毛布みたいに自分を包み、向こう側まで運んでほしい、という願い。
「自分を引きはがさねばならないとき」=命にしがみつくもの(身体・痛み・恐れ・執着)から、最後に離れなければならない一番きつい瞬間。
「お前は解かれた」=祝福の言葉。痛みも恐れも終わり、身体の重さから自由になる、という解放をはっきり言い切っている。
【Wardruna(ワー・ドルー・ナ)】
2003年に結成されたノルウェーの音楽グループで、北欧の古い文化や秘教的伝統を現代の音として作り直している。名前には「秘密の守護者/囁く者/ルーンの守り手」といった意味がある。ネオフォークやアンビエントに古い北欧民俗音楽の要素を混ぜ、ルールやハープ、角笛、フルート、ドラムなど歴史的な楽器を多く使う。代表曲「Helvegen」は2013年3月15日発売のアルバム『Runaljod – Yggdrasil』の最後に収録されており、題名のユグドラシルは北欧神話の「世界樹」を指す。ヴァイキングが多くを書き残さなかったため、残された詩や記録(スノッリ・ストゥルルソンなど)に影響を受けつつ、自らを「音楽の星座」と呼び、古い伝統を今に生かしている。
Wardrunaの中心人物はエイナル・セルヴィクで、作曲も担うフロントマンである。もともとはノルウェーのブラックメタルバンド(Gorgorothなど)で活動し、激しく暗い雰囲気のメタル的ルーツを持つ。彼はTVドラマ『Vikings』やゲーム『Assassin’s Creed Valhalla』の音楽制作にも関わり、北欧神話の世界観に本物らしい空気を与えた。本人は「とにかく歌え」と語り、歌は上手さよりも、感情を解放して心身を整え、人とつながる癒しになると考えている。オーディンなど北欧神話の物語も、音楽を通して語り直している。
AURORAはヘヴィメタルが好きだと公言しており、エイナルからも影響を受けている。Wardrunaの暗く儀式的なサウンドはAURORAの澄んだ音色、長い伸び、幽玄な声質と相性が良く、祭儀的な空気の中でよく機能している。
【楽器】
この演奏では、北欧の角笛(ルール系)と古い弦楽器(リラやターゲルハルパ)を中心に、太鼓・笛・ホルン・タンバリン・骨の打撃音などを重ねて、儀式みたいな古代の空気を作っている。太鼓は心拍のように曲を支え、角笛は遠くまで響く荒々しい音で“合図や儀礼”の雰囲気を出す。弦楽器は素朴でざらっとした古い響きを足し、骨のカチカチ音は現代のドラムの代わりに原始的な質感を加えている。
【言語】
「Helvegen」の歌詞は主にノルウェー語で、西ノルウェーの方言っぽさがあり、ニーノシュク(新ノルウェー語)に近い雰囲気を持つ。言葉づかいが古風で詩的なので、ノルウェー人でも意味を読み解くのに時間がかかることがある。
終盤でエイナルが一人で歌う部分だけは古ノルド語で、内容は『Hávamál』に基づく。古ノルド語は現代ノルウェー語そのものではなく、中世の北欧語の段階で、西古ノルド語(ノルウェー〜アイスランド系)と東古ノルド語(デンマーク〜スウェーデン系)に分かれる。アイスランド語やフェーロー語は古ノルド語に近い特徴を多く残しているため、古い言葉を理解しやすい人が多い。ノルウェーでは古ノルド語を「Gammalnorsk(古ノルウェー語)」と呼ぶこともある。
【brunn/brønn」について】
「brunn/brønn(井戸・泉)」は普通は男性名詞だが、歌詞では女性名詞(定形語尾)が付いているため、少し不自然である。単なる文法ミスの可能性か、意図的なら井戸や泉を女性的に扱ったのかもしれない。
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