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うつ病や適応障害の復職の目安は?【精神科医が解説】

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こころ診療所チャンネル【精神科医が心療内科・精神科を解説】

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精神科医

うつ病

適応障害

復職

Автор: こころ診療所チャンネル【精神科医が心療内科・精神科を解説】

Загружено: 2025-09-03

Просмотров: 2275

Описание: 質問「うつ病や適応障害の復職の目安は?」に精神科医が回答します。
#精神科 #うつ病 #復職

0:05 (1)はじめに
0:20 (2) うつ病や適応障害と休職による療養
1:32 (3)やってはいけない復職と、復職に求められる3条件
4:08 (4) うつ病と適応障害での復職の注意点の違い
5:22 (5)まとめ

うつ病や適応障害ではしばしば休職しつつ治療します。改善後に復職しますが、仕事のストレスがかかっての再発には注意が必要です。それを防ぐには、精神症状・活動量・心理面の3つの安定が求められます。

ご質問「うつ病や適応障害の復職の目安は?」について、精神科医6分で回答しています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)

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詳しい内容はこちらです↓

(1)はじめに

うつ病や適応障害で休職されている方から「いつ復職できるのか」というご質問をよくいただきます。結論から申し上げると、復職の目安は「負荷がかかっても安定が続く状態」です。楽になったからといってすぐに復職するのではなく、仕事のストレスに耐えられる状態まで回復してから復帰することが、再発を防ぐ上で極めて重要になります。

(2)うつ病や適応障害と休職による療養

うつ病と適応障害は、どちらも休職の主な要因となる疾患ですが、その成り立ちには違いがあります。うつ病は、セロトニン不足など脳の機能的な不調から生じるうつ状態です。一方、適応障害は特定のストレス要因に対する強い反応として現れるうつ状態です。いずれの場合も、ストレス環境から一時的に離れて改善を図るため、休職による療養が必要となることが少なくありません。

休職期間は大きく3つの段階に分けて考えることができます。前期の「休養期」では、心身のエネルギー消耗を止め、回復に専念します。中期の「リハビリ期」では、生活リズムを整えながら体力や活動量を徐々に安定させていきます。後期の「復職準備期」では、通勤訓練など仕事に近い活動を行いながら、復帰に向けた具体的な調整を進めていきます。

休職中は段階に応じた取り組みが必要です。初期は休養に専念し、病状の安定を最優先とします。病状が安定してきたら、減少してしまった活動量を少しずつ増やしていきます。そして復職が見えてきた段階では、仕事に近い活動を通じて復帰後のストレスへの対処法を心理面からも整理していきます。

(3)やってはいけない復職と、復職に求められる3条件

復職を急ぐあまり、十分な回復を待たずに職場復帰してしまうケースがありますが、これは再発リスクを高める危険な選択です。

よくある失敗例として、「楽になったから復職」というパターンがあります。症状が軽くなったからといってすぐに復職を決めてしまうのは早計です。復職に必要なのは、仕事の負荷がかかっても再発せず安定を保てる状態であり、単に楽になっただけでは不十分なのです。

また「3か月経ったから復職」という機械的な判断も避けるべきです。病状の回復には個人差が大きく、期間だけで判断すると、本人にとっても会社にとっても望ましくない結果を招く可能性があります。さらに、心理的な葛藤を抱えたまま復職してしまうと、職場環境に戻ってから問題が顕在化しやすくなります。

復職に際して必要な条件は3つあります。

第一に「安定が続いている」ことです。気分の波が小さく、ストレスがかかっても大きく変動しない状態が求められます。生活リズムも整い、毎日同じような時間に自然に起床・就寝でき、日中の眠気も目立たない状態であることが重要です。これにより、復職後のストレスに対応できる余力があることを確認できます。

第二に「活動ができている」ことです。具体的には、日中7〜8時間程度の活動が負担感なく行えることが目安となります。また、1日の活動後の疲れが一晩の睡眠で回復でき、少なくとも1週間の中で疲労が蓄積しない状態であることが必要です。これらの条件を満たすことで、仕事の負荷が続いても疲労から再発するリスクを十分に下げることができます。

第三に「気持ちが固まっている」ことです。休職に至った背景を客観的に振り返り、内省と気持ちの整理ができていることが大切です。また、ストレスを感じた時の自分のサインを理解し、対策を立てられる状態になっていること、復職後の働き方について会社と十分相談できる準備が整っていることも重要です。

(4)うつ病と適応障害での復職の注意点の違い

うつ病と適応障害では、復職時の注意点に違いがあります。

うつ病の場合は、病状の管理が最も重要になります。脳の機能的な不調が背景にあるため、活動量や思考力は回復後も一定の課題が残ることがあります。そのため、リハビリ期に時間がかかることも多いのですが、焦らず徐々に活動を増やし、体を慣らしていくことが大切です。可能であれば、初期は短時間勤務などの慣らし勤務を活用し、段階的に負荷を増やしていくことも検討すべきでしょう。

適応障害の場合は、環境要因への対処が鍵となります。異動がなければ休職前と同様のストレス環境に戻ることになるため、職場内の心理的葛藤の整理を最優先に行う必要があります。気持ちの整理をしても葛藤が残る場合は、異動などによる環境調整がより重要な選択肢となってきます。

(5)まとめ

うつ病や適応障害からの復職は慎重に進める必要があります。焦って不十分な状態で復職すると、再発のリスクが高まり、結果的により長期の療養が必要になる可能性があります。

復職の目安となる3つの条件、すなわち「負担がかかっても安定していること」「十分な活動量があること」「心理面が整理されていること」を満たしているか、主治医や産業医とも相談しながら慎重に判断することが大切です。

うつ病では病状と活動量の改善に、適応障害では心理的な葛藤の整理に、それぞれ重点を置きながら、万全の状態で復職を迎えられるよう準備を進めていくことが、持続可能な職場復帰への近道となります。復職は新たなスタートです。再発を防ぎ、長く働き続けるためにも、焦らず着実に回復への道を歩んでいきましょう。

こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station)
府中こころ診療所(東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887)
こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル6階、☎0422-26-5695)

#適応障害  #精神科医 

【監修者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。

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うつ病や適応障害の復職の目安は?【精神科医が解説】

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